平成24年 西郷南洲翁を偲ぶ旅(3)

西郷南洲先生の温泉好きはあまりにも有名である。先生が遺された詩のなかでも「温泉に浸かり心身の汚れが綺麗さっぱり取り除かれた」という作品が数点存在する。

 

鹿児島は温泉の宝庫である。霧島温泉郷は多数の温泉宿があり南洲先生の盟友であった坂本龍馬さんは妻のお龍さんと塩浸温泉に投宿している。日本で初めての新婚旅行とも言われたこの投宿は南洲先生の勧めによるものである。

 

数年前NHK大河ドラマ「龍馬伝」放映中、「龍馬とお龍さんハネム-ンの地」と称する塩浸温泉跡の施設には多数の観光客で賑わっていた光景を私は今もはっきりと覚えている。もっとも翌年は閑散としていたが。

 

我々が訪れた地は「鰻温泉」である。近くに「うなぎ池」があり静かな土地である。硫黄の匂いが温泉地であると認識させてくれる。北海道の川湯温泉の似た匂いである。

 

到着後雨の勢いが強くなってきた。気温も下がっている。肌寒さを感じるほどであった。

 

ここでは南洲先生の石像を見学。

 

 

石碑.jpg

 

私は数年前にこの地を訪れたのだがこの石像を発見することが出来なかった。やはり多数で訪問すると色々な発見を得ることができると実感した。

 

石像.jpg

 

石像の横には色あせた看板が立っている。文字もかすれてしまっているのだが「佐賀の乱に敗れた江藤新平が西郷を頼るため訪れた地」と書かれてある。

 

江藤は遣韓論(明治6年の政変)に破れ下野した後、故郷の佐賀に戻り乱に巻き込まれてしまったのである。

 

それにしても車など存在しない時代、佐賀から鹿児島の南端までよくぞ歩いたものだと感心さえしてしまう。

 

この「鰻温泉」で南洲翁と江藤が激論を交わした様子を現地の女性がみているとのこと。「決起」を促す江藤に対し南洲先生は大声で叱りつけるのである。

 

しかし南洲翁はかつての"同志"に対し温泉に浸かることを勧め食事を振る舞うのであった。

 

このあたりの話は小説などでも描かれているので皆、当時の光景を思い浮かべていたのかもしれない。

 

石像見学の後は「鰻温泉」を見学した。

 

 

温泉.jpg

 

「せっかく遠くまで来たのだから」と一同、入浴することに。

 

近所に住む方も入浴に来ていたが合計7名もの入浴客をみて驚いていた。「一度にこれほど多くの人がやってきたのは初めてだ」とのこと。

 

確かにここの脱衣所も浴槽も狭いのである。

 

この温泉はもちろん100%源泉掛け流し。毎日、湯の温度が変わる。この日は特別に熱く我々は恐る恐る、そしてゆっくりと浴槽に浸かっていった。しかしあまりの熱さに耐え切れずすぐに浴槽から出る会員もいた。

現地の老人でさえ「今日の湯は非常に熱い。昨日はこんなに熱くなかったのに」と言っていた。

 

湯に浸かりながら南洲先生を偲ぶ余裕など全くなかったが皆で熱湯に耐えながら入浴することが出来たことは良い思い出になったのではないだろうか。

 

火照った身体を鎮める間もなく我々は車に乗り次の目的地に向った。

 

雨はますます激しく降ってきた。そのため「篤姫ゆかりの地」散策を断念した。

 

この日最後の訪問場所は指宿「砂蒸し風呂」であった。南洲先生と関係のない訪問場所ではあるがめったに来ることができない観光地ゆえ予定に組み込んでいた。

 

とはいえ「篤姫ゆかりの地」を省略しての「砂蒸し風呂」は"温泉続き"ゆえうんざりした会員もいた。無理からぬことであろう

 

それでもシ-トンさん、斉藤さん、木村さん、私(工藤)は予定通り"決行"した。

(ちなみに私は3回目の体験である)

 

脱衣所で全裸になり浴衣を着て砂浜へ出る。係の方の指示で砂の上に横になる。スコップで身体に砂を掛けられるといいようも無い感情が湧いてくる。

しかし徐々に熱気が背中に伝わる頃には運転の疲れもあり私は寝てしまった。

 

隣で横になっていた斉藤さんの「会長、いつまでこのままでいるのですか?」との声でハッと目が醒めた。慌てて「そろそろ出ましょうか」と返答して脱衣所で向った。

 

外はもう暗くなっている。おまけに雨も激しさを増している。

 

この日の夕食は薩摩料理店でとる事になっている。私の後輩でもある鹿児島市議会議員の井上剛氏が予約してくれたので予約時間に遅れるわけにはいかない。

 

それでも降雨のためか鹿児島市内の道路は渋滞であった。お店には「遅れる」旨の電話を車中からすることになってしまった

 

黒おでん、薩摩地鶏などの料理に舌鼓を打った。鹿児島龍馬会会長の馬場甚史朗氏も参加して下さった

 

私が黒おでんなる郷土料理を口にしたのは今回が初めてである。その見た目の色に比べ味付けが濃くはなかった。

 

おでん.jpg

 

我々の隣のテーブルでは地元の若者が"鹿児島流飲み会"を楽しんでいた。料理、店の雰囲気につつまれ鹿児島に滞在している実感があらためて湧いた次第。

ごはん.jpg

 

明日の行程はいよいよ「西郷南洲翁ゆかりの地」訪問である。

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